マダニに咬まれないよう注意しましょう
春から秋にかけてマダニの活動が盛んになる時期です。レジャーや農作業などで野山や草むら、畑などに入るとマダニに咬まれることがあります。マダニが病原体を保有していると、咬まれた人が「日本紅斑熱」、「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」などの感染症にかかる危険性があります。
主な感染症
日本紅斑熱
- 日本紅斑熱リケッチアという病原体を保有するマダニに刺されることで感染しますが、人から人へ感染して広がるものではありません。
- マダニに刺されてから、2日から8日の潜伏期間の後、高熱、発疹が現れ、重症化した場合には、死に至ることもあります。
- 令和2年度には県内で8例発生報告(死亡事例なし)がありました。
重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
- SFTSウイルスを保有するマダニに刺されることで感染し、人から人へ感染して広がるものではありません。
- マダニに刺されてから、6日から14日の潜伏期間の後、発熱、消化器症状などが現れ、重症化した場合には、死に至ることもあります。
- 県内では、令和3年3月5日に初めて患者が報告されました。県内で採取したマダニからSFTSウイルス遺伝子が検出されています。
- 発熱、衰弱等に加え血小板減少等の所見が見られたネコ及びイヌの血液、糞便からSFTSが検出された事例が確認されました。
- 体調不良のネコからの咬傷歴がある人が、SFTSを発症し死亡した事例が確認されました。
- 平成29年9月に国内で初めて、SFTSを発症したイヌから人に感染し、発症した事例が徳島県で確認されました。現在は、飼い主、飼い犬ともに回復しています。
予防方法
- 草むらや山など、マダニが生息する場所に入る際は、長袖・長ズボン、手袋、首にタオルを巻くなど肌の露出を避けましょう。
- 屋外活動後は入浴しマダニが付着していないか確認しましょう。
- 春から秋にかけてマダニの活動が盛んになるので注意が必要です。
- 体調不良の動物等を取り扱う際には、PPE(手袋、防護衣等)による感染予防を実施してください。
- ペットが体調不良の際は、直ちに動物病院を受診しましょう。
- 飼育犬、猫については、ノミ・ダニの駆虫薬を定期的に投与してください。
- SFTSを含めた動物由来感染症の感染を防ぐために、ペットとの過剰なふれあいを控えてください。
- 野生動物は、どのような病原体を保有しているか分からないので、野生動物との接触は避けましょう。
マダニに咬まれてしまったら
- 無理に引き抜こうとせず、医療機関で処置してもらってください。
- 発熱等の症状があった場合は、、直ちに医療機関を受診しましょう。その際、ペットの健康状態についても、主治医に伝えましょう。
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更新日:2023年02月28日