熱中症予防について
「熱中症」は、高温多湿な環境に長くいることで、徐々に体内の水分や塩分のバランスが崩れ、体温調整機能がうまく働かなくなり、体内に熱がこもった状態を指します。屋外だけでなく室内で何もしていないときでも発症し、救急搬送されたり、場合によっては死亡することもあります。
熱中症について正しい知識を身につけ、体調の変化に気を付けるとともに周囲にも気を配り、熱中症による健康被害を防ぎましょう。
注意 マスク着用により、熱中症のリスクが高まります
マスクを付けると皮膚からの熱が逃げにくくなったり、気づかないうちに脱水になるなど、体温調整がしづらくなってしまいます。
マスク着用時は、熱中症に特に注意しましょう。
マスク着用時の注意点
〇激しい運動は避けましょう
〇のどが渇いていなくても こまめに水分補給をしましょう
〇気温・湿度が高い時は特に注意しましょう
〇屋外で人と2m以上離れている時はマスクをはずしましょう
熱中症の予防法
暑さを避ける
〇室内では
- 扇風機やエアコンで温度を調整
- 遮光カーテン、すだれ、打ち水を利用
- 室温をこまめに確認
- WBGT値(注)も参考に
〇外出時には
- 日傘や帽子の着用
- 日陰の利用、こまめな休憩
- 天気のよい日は、日中の外出をできるだけ控える
〇からだの蓄熱を避けるために
- 通気性のよい、吸湿性・速乾性のある衣類を着用する
- 保冷剤、氷、冷たいタオルなどで、からだを冷やす
(注)WBGT値:気温、湿度、輻射(放射)熱から算出される暑さの指数
運動や作業の度合いに応じた基準値が定められています。
環境省のホームページ(熱中症予防情報サイト)に、観測値と予想値が掲載されています。
こまめに水分を補給する
室内でも、外出時でも、のどの渇きを感じなくても、こまめに水分を補給しましょう。大量に発汗する状況では、経口保水液(注)など、塩分等も含んで補給しましょう。
(注)経口保水液:水に食塩とブドウ糖を溶かしたもの
熱中症警戒アラートの情報を確認する
熱中症警戒アラートとは、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される前日あるいは当日に発表されるもので、従来の高温注意情報に代わる新たな情報発信です。令和3年4月28日から、全国で運用開始しました。熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境が予想される場合に、暑さの「気づき」を呼びかけます。
熱中症警戒アラートが発表された場合は、日頃から実施している熱中症予防対策を普段以上に徹底することが重要です。
熱中症警戒アラート発表時の対応について
アラートは、熱中症の危険性が極めて高くなると予想される前日(17時頃)あるいは当日(5時頃)に、対象都県に対して発表されます。発表された際には、不要不急の外出、屋外での作業や運動を避け、エアコンの活用や水分補給等の熱中症予防に努めてください。
熱中症の症状
〇めまい、立ちくらみ、手足のしびれ、筋肉のこむら返り、気分が悪い
〇頭痛、吐き気、嘔吐、倦怠感、虚脱感、いつもと様子が違う
重症になると、
〇返事がおかしい、意識消失、けいれん、からだが熱い
熱中症が疑われる人を見かけたら
〇涼しい場所へ
エアコンが効いている室内や風通しのよい日陰など、涼しい場所へ避難させる
〇からだを冷やす
衣類をゆるめ、からだを冷やす(特に、首の回り、脇の下、足の付け根など)
〇水分補給
水分・塩分、経口補水液(注)などを補給する
〇自力で水が飲めない、意識がない場合は、すぐに救急車を呼びましょう!
ご注意
〇暑さの感じ方は、人によって異なります
その日の体調や暑さに対する慣れなどが影響します。体調の変化に気を付けましょう。
〇高齢者や子ども、障がい者・障がい児は、特に注意が必要です
- 熱中症患者のおよそ半数は65歳以上の高齢者です。高齢者は暑さや水分不足に対する感覚機能が低下しており、暑さに対するからだの調整機能も低下しているので、注意が必要です。
- 子どもは体温の調整機能がまだ十分に発達していないので、気を配る必要があります。
- のどの渇きを感じていなくても、こまめに水分補給をしましょう。暑さを感じなくても室温や外気温を測定し、扇風機やエアコンを使って温度調整するよう心がけましょう。
〇節電を意識するあまり、熱中症予防を忘れないようご注意ください
気温や湿度の高い日には、無理な節電はせず、適度に扇風機やエアコンを使いましょう。
関連リンク
厚生労働省
環境省
気象庁
消防庁
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更新日:2019年09月10日